2016年2月23日火曜日

【豆知識】ノート PC のバッテリーを劣化させない方法

ほぼすべてのノート PC にはバッテリーが搭載されていると思います。



バッテリーである以上、当然使っているうちに消耗していくのは仕方がないでしょう。充放電サイクルを繰り返すたびにだんだんと駆動時間が短くなっていきます。が、1 度も使っていないのに死んでしまったりすることも珍しくありません。

純正バッテリーは結構お高いです。安い PC だからと言って安いわけではありません。逆に言えば高い機種なら買う価値はあるといえるかもしれませんが、PC はもともと高い機種でも古くなったらあっという間に安くなりますから、バッテリーだけ買うというのは割高感のある選択になることが多いと思います。

ダメになってしまうと、一応まだ買えるけど、買い換えたほうがはるかにお得なことがほとんどということです。

それに、バッテリーだけ買えば使えないバッテリーが余るだけですが、本体を買い替えればその新しい本体には新しいバッテリーもついてくるわけですし、既存の PC もそのまま使えるわけですから・・・

というわけで、ノート PC のバッテリーを永く持たせるにはどうすればいいのか、またバッテリーの死亡を防止するためにはどうすればいいのか?という話です。
以下のサイトを参考にしました。
http://www.baysun.net/ionbattery_story.html
http://batteryuniversity.com/learn/

リチウム イオン電池の特性

昔はニッケル水素電池もありましたが、現在ではほぼ Li-ion 電池になっていると思います。

この種類の電池の劣化に関する特性としてはおおむね以下のような要素があるようです。
  • 充電率が高いほど劣化が早く進む。
  • しかし逆に過放電すると完全死亡して再充電不可になる。
  • 充放電中の温度が高い状態ほど早く劣化する。
  • 大電流での充放電で早く劣化する。つまりバッテリー駆動中に高負荷な作業をしたり、急速充電すると早く劣化する。

満充電を避ける

普通 PC に外部電源を接続していると自動的に満充電状態になってしまうわけですから、普通に PC に装着して使っていれば最も劣化が早く進む状態で保管しているのと同じことになります。

とはいえ装着しないと使えないわけですから、これを避けるのは難しいのですが、メーカーと機種によっては最大充電率を制限できるモデルもあったりします。それ以外の機種では、長期間使わない場合は外すとかするよりないでしょう。

ところで、バッテリーは自己放電に加え、制御回路が常時消費する電力により時間とともに放電していくわけですが、残念ながら? PC に装着していれば少し容量が減っただけで勝手に再充電してくれますので、自動的に劣化が促進されることになります。

ちなみに、HP の下記サイトでは 30 % から 50 % の充電率で保管することを推奨するとしています。下記のサイトはほかにもいろいろ詳細なことが書いてあるので興味のある方はご覧になってみては?

メーカーもバッテリーが早くダメになったほうが買い替え促進になりますし、これはしょうがないんでしょう。HP の PC にはバッテリーの容量が設計容量の 4 分の 1 程度になるとバッテリー アラートが表示されて買い替えを要求してくる機能がついていたりします。これは無効にできないとメーカー自身明記しています。買い替え促進のための嫌がらせのような機能としか思えません・・・

バッテリー死亡のよくある原因 過放電を防止する

次に過放電についてですが、これは普通に外部電源につないで使っていればなりません。バッテリー切れになるまで使っても、ある程度バッテリーが減ると強制的に PC の電源が落ちてしまうわけですから同様です。

どういう場合になるかというと、バッテリーを本体に装着したまま長期間放置したりした場合になるとのこと。

当方が使っている HP EliteBook 8570w も非常に待機電力の多い設計のようで、本体に装着したままだとシャットダウンしていても数日ですっからかんになってしまいます。そのままいくらか放置すれば過放電になるのでしょう。

外していても、充電の少ない状態で放置すれば自己放電と制御回路の消費電力によって同様になるようです。

過放電は短期間なら再充電すれば復活することもあるようですが、期間が長引くと化学的な破壊(電極の機能が悪くなるばかりか、セル外装に穴が開いて液漏れするらしい)が大きくなり死亡率が上がるようです。

なお、バッテリーのパックには通常複数のセルが使われているわけですが、この中で自己放電の多いセルと少ないセルが混ざっていたりして、過放電するセルが出てきたりしても同様に容量が減ったり、死亡することがあるようです。
http://batteryuniversity.com/learn/article/bu_803a_cell_mismatch_balancing

温度

これは PC である以上熱くなりますから仕方ないですね。もともとの設計に依存しそうです。

ユーザーでできる対策があるとすれば、充電中にはあまり熱くなるようなことをしない、ぐらいでしょうか。当方としてはたかがバッテリーにそこまで配慮するのはばかばかしいと思うので何もしてません。

電流

これはバッテリー駆動中にあまり負荷のかかるような作業をしないなどが該当するでしょうか。当方としてはバッテリーごときにそこまでいたわってやる必要はないと思うので気にせず使っています。

また、充電は急速充電のほうが劣化が早くなるようです。なお、機種によっては急速充電のオン・オフが切り替えできたりします。当方の 8570w、8540w ではメインのバッテリーは切り替えできないようですが、セカンダリーは急速充電をオフにするオプションもあったりしますのでオフにしています。別に急ぐ必要はないと思うので。

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